ニキビ対策

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  監修薬剤師 久保田 潔

  作成日: 2024年6月4日

ニキビは、年齢や性別を問わず多くの人が直面する肌の悩みの一つです。特に、思春期ニキビと大人ニキビは、その原因や対処法が異なるため、適切なケアが求められます。
この記事では、ニキビの予防から治療方法、そして大人ニキビと思春期ニキビの違いについて、詳しく解説していきます。

ニキビができるしくみ

ニキビは、皮脂の過剰な分泌と毛穴の詰まりが主な原因で発生します。皮脂腺から分泌された皮脂が毛穴を塞ぎ、その中でアクネ菌が増殖することで炎症を引き起こし、ニキビが形成されます。
ホルモンバランスの変化、ストレス、不規則な生活習慣などが、皮脂の過剰分泌を促す要因となり得ます。

大人ニキビと思春期ニキビの違い

大人ニキビと思春期ニキビができるしくみはどちらも同じですが、最大の違いは、その原因にあります。
思春期ニキビは、主にホルモンバランスの変化による皮脂の過剰分泌が原因です。一方、大人ニキビは、ストレスや肌の乾燥、生活習慣、ホルモンバランスの乱れだけでなく、化粧品の使用や環境因子も関係しています。
思春期ニキビは皮脂が多く分泌されるエリア、特におでこや鼻にかけてのTゾーンや頬に出ることが多いです。一方、大人ニキビは、顎や口周りにできることが多く、炎症を伴いやすいのが特徴です。

予防方法

普段のケア

肌を清潔に保つために、朝晩の洗顔は欠かせません。しかし、洗顔料でゴシゴシと強く洗うと、肌を傷つけてしまう可能性があります。洗顔料はしっかり泡立てて優しく洗い、肌を刺激しないようにしましょう。また、洗顔後はすぐに保湿ケアを行うことが大切です。
皮脂の過剰な分泌はニキビの原因の一つですが、それは肌の乾燥が原因であることも少なくありません。適切な保湿ケアを行うことで、肌のバリア機能を高め、ニキビを予防します。
紫外線は肌にダメージを与え、ニキビの炎症を悪化させることがあります。特に日差しが強くなるこれからの時期の外出時は、SPF値とPA値が適切な日焼け止めを使用し、肌を守りましょう。

食事

食事は、ニキビ予防において重要な役割を果たします。
ビタミンやミネラルを豊富に含む野菜や果物、良質なタンパク質、オメガ3脂肪酸を含む食品を積極的に取り入れましょう。一方で、糖質や脂質の過剰な摂取は控えることが望ましいです。

睡眠

質の良い睡眠は、肌の再生を促し、ホルモンバランスを整えるために不可欠です。睡眠不足は、ストレスの増加や皮脂の過剰分泌を招くため、しっかり睡眠をとることも大切です。

医薬品のご紹介

ここからはニキビに効く医薬品をご紹介します。

飲み薬（漢方薬・生薬製剤）

【第2類医薬品】ネオ小町錠は、余分な老廃物や膿を身体の外へ出す効果を持つ生薬と、肌の生まれ変わりを助けるビタミンが配合され、2つのアプローチで効いてくれる医薬品です。繰り返しできてしまう根強い大人ニキビの根本治療だけでなく、予防にも使用できます。また、慢性的な皮膚疾患の解毒作用や排膿作用が期待できるサンキライという生薬が入っているのも特徴的です。

【第2類医薬品】ツムラ漢方 桂枝茯苓丸料エキス顆粒Aは、ホルモンバランスの乱れなどによるニキビなどに効果を発揮します。生理前などに繰り返すニキビに効果が期待できます。

飲み薬（ビタミンなど）

ここで紹介する飲み薬には肌の生まれ変わりをサポートしてくれるビタミンなどが入っています。
ヒトが体内で作り出すことができないものなので、飲んで補うことが効果的です。
肌の生まれ変わりには1か月から1か月半程度の期間を要するので、継続することで効果を実感しやすいでしょう。

塗り薬（イオウを含むもの）

イオウには皮脂の分泌を抑え乾燥させる効果があります。そのため、特に皮脂が多く分泌される思春期ニキビなどに対しては使いやすいです。
乾燥によるニキビなどに対しては、お肌をより乾燥させてしまうのであまり向いていません。

塗り薬（イオウを含まないもの）

これらの塗り薬はニキビの原因菌であるアクネ菌を殺す成分と、赤みを抑える抗炎症成分を含みます。
また、【第2類医薬品】メンソレータムアクネス25メディカルクリームEXaにはアラントインという成分が配合され、傷ついた皮膚組織の修復を促進します。

さいごに

ニキビは、単に外見上の問題だけでなく、心理的なストレスも引き起こすことがあります。大人ニキビと思春期ニキビの違いを理解し、適切な予防と治療を行うことが重要です。日々の生活習慣を見直し、根気強くケアを続けることで、健康な肌を取り戻すことができるでしょう。