不眠症のお悩み
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監修薬剤師 久保田 潔
作成日: 2024年4月4日
新年度が始まり、生活環境が変わった方も多いかと思います。
慣れない環境で不安やストレスを感じ、なかなか眠れなかったり睡眠が浅くて疲れが取れなかったりする方もいらっしゃるかもしれません。
このような不眠や寝つきが悪い状態を放っておくと疲れが取れず、イライラしたり余計にストレスを感じたりする悪循環に陥ってしまうことがあります。
そこで今回は不眠の症状や原因、日頃からできる対策や、不眠症に使用できる市販薬などをご紹介します。
不眠になると・・・
不眠が続くと、翌日に眠くなるだけでなく様々な問題につながる場合があります。
疲労が十分に取れず日中に眠気が残っていると注意力や集中力が低下し、仕事や勉強のパフォーマンスに悪影響を及ぼす場合があります。
また、疲労が溜まると体の抵抗力も下がってしまい、体調を崩しやすくなってしまう可能性もあります。
不眠の原因
不眠の原因は一つではありません。
時差ボケや夜更かしなど体内時計のリズムの乱れ、ストレスや心配事など心理的な影響、飲酒の影響、脳の器質的な障害、うつ病等の病気による影響など様々です。
ここから対策や医薬品を紹介しますが、どうしても良くならない際は躊躇わずに病院の受診をしましょう。
日頃から出来る不眠対策
食事
朝食をしっかり摂ることは、体を覚醒させるだけでなく脳のエネルギー補給の点でも大切です。
夕食後すぐは胃腸が働いているので、深く眠れないため、睡眠の質が悪くなりやすいです。できれば寝る2~3時間前には夕食を済ませましょう。
コーヒー、緑茶、紅茶などに含まれるカフェインは覚醒作用があるため、特に夕食後は控えるようにしましょう。
アルコールは一時的に眠気を催してくることもありますが、睡眠自体は浅くなってしまい夜中に目を覚ましやすくなりますので飲み過ぎないように気を付けてください。いわゆる「寝酒」は良い睡眠につながりません。
軽い運動
適度な運動習慣は寝つきを良くしたり、途中で目が覚めてしまう中途覚醒を減らしたりし、睡眠の質を良くしてくれることがあります。
特にジョギングやダンスなどの有酸素運動は心と体をリラックスさせてくれます。仕事や勉強の合間に軽く体を動かすだけでも良いでしょう。
ただし1日に激しい運動をするよりも継続することが大切です。楽しむ気持ちで続けられる運動を心掛けてください。
入浴
忙しいとシャワーで済ませてしまう方も多いかもしれませんが、湯船に浸かることもお勧めです。
入眠前の眠気が強くなる時には、体温が急速に低下していきます。入浴で体温を一時的に上げることで、その後体温が低下する時に自然と眠気がでて、寝付きやすくなります。
入浴の際は熱いお湯ではなく、ぬるめのお湯にゆっくり浸かりましょう。熱いお湯は交感神経が活発になって興奮状態になるため、目を覚ましたい朝などに適しています。
また、好きな香りの入浴剤を入れてリラックスしながらお風呂の時間を楽しむのも良いでしょう。
寝る環境
スマートフォンやパソコンなどの強い光は睡眠の質を低下させてしまうので、就寝前は避けましょう。
ベッド、布団、枕など寝具も自分に合ったものを選ぶことで、眠りやすくなることもあります。
眠くなったら寝る
夜眠れない時に早く寝なければと焦ると、余計に眠れなくなってしまう場合があります。翌日早起きの必要がない日であれば、無理に寝ようとするのではなく眠くなったら寝るというスタンスでも良いでしょう。
ただし、朝起きる時間をその分遅くすると翌日寝付きにくくなることがあります。朝起きる時間はなるべく一定にし、体の中のリズムを崩さないようにしましょう。
医薬品のご紹介
これまで紹介してきた対策をしても眠れないときに使える医薬品を紹介します。
こちらで紹介するお薬は決して怖いものではありません。「一度使うと手放せなくなる」「耐性ができて徐々に量が増えてくる」といったイメージをお持ちの方がいらっしゃいますが、正しく服用する限りそのような心配はいりません。
不眠の症状を我慢するのがつらい時は、お薬の力も借りてみて下さい。
ジフェンヒドラミン
病院で処方される睡眠薬とは異なり、かぜ薬や鼻炎薬などに含まれる抗ヒスタミン薬と呼ばれる成分である「ジフェンヒドラミン」を主成分としています。
風邪薬や鼻炎薬を使って眠くなった経験をお持ちの方もいらっしゃると思いますが、それを応用したものです。
酸棗仁湯
体力が低下し、心身が疲労している人の不眠の改善に用いられる漢方薬です。
夜間目が冴えて眠れない、夢をよく見る、熟睡感がないといった症状があるような方に適しています。
柴胡加竜骨牡蛎湯
体内の余分な熱を冷ます生薬と自律神経を整える生薬どちらも配合されています。
脳の興奮からくる不眠を改善してくれます。
加味帰脾湯
消化器の働きを助けながら不眠を改善する漢方薬です。
血色が悪く、貧血気味で、ストレスや不安を感じたり眠りが浅いと感じたりする方に適しています。
最後に
不眠の時の対策やお薬をご紹介しましたが、それでも不眠が続く場合には、病院の受診をお勧めします。
睡眠不足や不眠が慢性化すると肥満、高血圧、2型糖尿病などのリスクの上昇につながることも明らかになっていますので、放置しないようにして下さい。
抱え込まずに専門医に相談することで、きっと気持ちも楽になります。
この記事を書いた人
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監修薬剤師 久保田 潔
神奈川県横浜市出身。
調剤薬局で11年間勤務したのち、楽天24 ヘルスケア館の薬剤師として勤務。無類の猫好きで、競技かるたはA級四段の腕前。