秋の行楽を快適に 乗り物酔い対策と市販薬の選び方

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  監修薬剤師 對馬 千沙都

  作成日: 2025年10月1日

紅葉ドライブや旅行が増える10月。せっかくの楽しい旅行も、乗り物酔いになってしまうと気分が沈んでしまいます。そんな残念な事態を避けるために、今回は乗り物酔いを防ぐコツと、市販の酔い止めの選び方について薬剤師が解説します。

乗り物酔いの原因と症状

乗り物酔いは、目で見た情報と内耳が感じる揺れや加速の情報のズレなどで脳が混乱し、自律神経が乱れることが原因と考えられています。また、排気ガスなどのにおいやストレス、不安などの精神状態も乗り物酔いを誘発すると言われています。

乗り物酔いの初期症状として、めまいやあくび、生つばが出ることがあります。その後、頭痛や冷や汗、吐き気などがあらわれ、嘔吐を引き起こすこともあります。

乗り物酔いを防ぐには

乗り物酔いを防ぐコツをご紹介します。

1. 出発前に十分な睡眠と軽い食事をとっておく

睡眠不足や空腹・満腹状態は乗り物酔いを悪化させたり、誘発することがあります。十分な睡眠と、消化が良く適度な量の食事をとっておきましょう。

2. 事前に酔い止め薬を飲んでおく

乗り物酔いが不安な方はあらかじめ酔い止め薬を飲んでおくのがよいでしょう。薬を飲んだという安心感が、心理的な不安を和らげることもあります。出発の30分前くらいに服用するのがおすすめです。

3. 揺れの少ない席を選ぶ

バスでは揺れやすいタイヤの上を避けて座りましょう。車では重心に近く景色を見やすい助手席がおすすめです。船では中央部や低い階の席を選ぶと揺れが比較的少ないです。

4. こまめに換気し、風にあたる

新鮮な空気にあたることで気分転換ができます。乗り物酔いの原因となる精神的なストレスや不安を和らげるのにもおすすめです。

市販薬の紹介 

乗り物酔い対策に使える市販薬をご紹介します。

アネロン

アネロン ニスキャップは1日1回1カプセルで、長時間効果が持続する乗り物酔い薬です。
5種類の有効成分が乗り物酔いの吐き気・めまい・頭痛に効果を発揮します。

特徴①：1日1回で長時間効果が持続

カプセル内の小さな粒（顆粒）が特殊な膜で覆われているため、胃でカプセルが溶けた後も薬の成分がゆっくりと放出され、効果が長く続きます。

特徴②：5種類の有効成分でしっかり効く

乗り物酔いに効果的な５種類の有効成分を配合し、乗り物酔いによるつらい吐き気・めまい・頭痛に効果を発揮します。

特徴③：吐き気に優れた効果

神経細胞の興奮を抑える成分と、胃に直接働きかける「アミノ安息香酸エチル」を配合しており、乗り物酔いで一番つらい吐き気に優れた効果があります。

症状があらわれてから服用しても効果がありますが、乗り物酔いのつらい思いをしないためにも、出発30分前の服用がおすすめです。抗ヒスタミン成分を含むので、眠気に注意してください。15才から服用できます。

トラベルミン

トラベルミンRはトラベルミンシリーズの中で眠気が比較的少ないタイプです。（ただし、服用後の運転は避けてください。）11才から服用できます。
トラベルミンファミリーは速崩タイプで水なしで服用できます。5才から服用できるので、家族みんなで使いたい方に適しています。眠気には注意してください。

センパア

固形剤が苦手な方やお子様にはドリンク剤もあります。キッズドリンクは3才から10才、センパア ドリンクは11才から大人まで服用できます。いずれも眠気に注意してください。

まとめ

乗り物酔いを防ぐには準備が肝心です。出発前からできる対策で、旅の快適さは大きく変わります。酔い止め薬は好みの剤形や使い方に合わせて選んでみてください。他の風邪薬やアレルギー薬を飲んでいる方は、副作用があらわれやすくなるおそれがあるので、事前に薬剤師にご相談ください。